Nora Fabric Exhibition「Space」
2022.4.16(sat) - 24(sun)
Nora Fabric
rofmiaのNora Fabric は愛知県三河地方に古くから伝わる三河木綿に、岐阜県美濃市の美濃和紙を横糸に使い織られています。
定番の波柄の生地には4mmの美濃和紙糸が使われています。今回の展示に合わせて作られた Nora fabricは2mmの細い紙糸に様々な色の綿糸を組み合わせることで、より複雑で繊細な織り柄が表れます。
これらの布は、古いドビー織機により、異なる太さの糸を規則的に交差させ連続した柄を作るブッチャー織りで作られます。この織り方をさらに崩すことで、不規則に交差した凹凸のある手触りの地厚で丈夫な生地に仕上がります。
細番手の綿糸からなる豊な色彩のグラデーションの布は洗いがかけられて陰影が増し、落ち着いた雰囲気になります。
*紙糸の太さによる生地の表情の違い。左2mm、中央4mm、右10mm。
柄について
10mmの紙糸は横糸を織るシャトルの動きを止めながら手作業で縦糸の間に織り込まれます。織り込まれる糸の長さ、色、回数によって線や柄が生地のあらゆる箇所に生まれます。
最終的な布の仕上がりを思い浮かべ、織り込んだ糸がどのような役目を果たすのかを考えながら配置していきます。一列に線のように織り込むことで、構図のアクセントとなったり、グラデーションが転換するきっかけとなります。
それぞれの布に使われる色や構図、モチーフは写真や絵画の作品集の中の具体的な一枚から成り立っています。頭の中で抽象化された色や形が平面的に構成されていきます。
紙糸が使われていない箇所はより濃密に糸の色が表れます。紙糸が使われている箇所は全体が微かに白くなり、手触りに張りが出ます。紙糸と綿糸が交差することで、素材による質感の差が生まれ、布全体の印象に深みを与えます。
色について
遠くから見れば、大きなグラデーションの中の一つの色だと感じても、近づくと多くの色糸の無限の重なりから成っていると気づきます。
引いてみれば淡い緑ですが、寄ってみると、黒、金茶、紫、水色、黄色、そして紙糸と、拾い切れないほどに様々な色が確認できます。
自然光の下で風に揺れる布を体に纏った時に、最も布の表情の豊かさを感じることができます。
綿素材からなる色の重なりは水彩画のように隣り合う色と混ざり合います。それは布の中だけにとどまらず、人、そして空間全体に染み渡っていくのを感じます。
取扱いについて
美濃和紙と綿糸を複雑に重ね織られた大きな布は耐久性、保温性、吸湿性、消臭性に富みます。
洗濯機で水洗いでき、陰干しにて乾燥させてください。天気の良い日であれば3時間ほどで乾きます。洗濯後は張りが戻り、畳んで保管してください。管理が容易で扱いやすく、ストール、膝掛け、敷物、壁掛けなど、屋内外の多様な環境下でお使いいただけます。
洗いがかけられた凸凹した生地は、夏はサラリとし体に張り付かず、冬は空気を含み暖かく身体を包みます。小さく畳んでも皺が目立たず、寒暖差のある時期に持ち歩くと安心です。
今回の展示で販売する布は一点ずつ色柄が異なるため、それぞれの布を識別するためのナンバーカードが付属します。お買い上げいただいた際にお渡しいたします。
会期終了後にオンラインショップでも数量限定にて販売します。会場でのみご覧いただける布もございますので、ぜひrofmiaへお越しいただけたら幸いです。
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